□■まぶちすみおの「不易塾」日記□■13年4月3日第1734号□■黒田体制の金融政策決定会合
□■まぶちすみおの「不易塾」日記□■13年4月3日第1734号□■黒田体制の金融政策決定会合
■□ まぶちすみおの「不易塾」日記 □■ □■ 2013年(平成25年)4月3日 第1734号■□ ―――――――――――――――――――――――――――― □■黒田体制の金融政策決定会合 黒田総裁による日銀新体制の下、金融政策決定会合が始まっ た。 デフレ脱却への強い意志を示す新執行体制としてどのような金 融政策を示すか、市場は注目している。 今回の日本銀行の政策決定会合では、 1 残存期間の見直し 3年→5年 2 国債の買入額の増額、 3 ETFなど、国債以外の資産購入 4 付利の見直し 等がある。 実現度合いとしては、1→4だろう。 まず、残存期間区分の3年の見直しについては、市場は既に 決定を予想した上で、行動している。 むしろこれをやらないと、さすがに市場の期待を大きく裏切る ことになるだろう。既に史上では国債の残存期間3年の金利が 1%を割っていることを考えると実行は間違いない。 次に可能性が高いのは、国債の買入額の増額かETFなどの国 債以外の資産の購入の増額だが、ここまでは、市場の期待に織 り込まれているように思う。 議運委での意見聴取を見ると、黒田総裁や岩田副総裁は国債の 購入増額に全く抵抗はないと思うが、日銀事務方や他の審議委 員は、国債の増額を嫌がっている可能性はある。 この場合は、ETFの「少額」増額など、国債以外の資産の購入 を決める可能性はあるだろう。 以前にも述べたが、付利については、これをゼロにすること は、相当効果がある。しかし、金融機関は相当反対するだろう し、金融機関への配慮を事務方が主張する可能性がある。 市場も、付利の撤廃までは期待していないようだが、これがで きれば、株価に大きく好影響を及ぼす可能性もあるだろう。 その他には、日本銀行券ルールの見直しや、白川総裁時代の ごまかしの象徴である「資産買入等の基金」の在り方の見直し も考えられる。 一方、政策審議委員は、過去の自分たちが関わった政策を否定 されるようなことになるため、どの程度、抵抗勢力のような存 在になるのかも注目点だ。 新執行部は、市場の期待以上の政策を打ち出そうとすると思 うが、白川総裁時代の政策審議委員、事務方(日銀プロパー)が どの程度、抵抗勢力になるのかにより、打ち出させる政策のレ ベルが決まってくる。 □□ □■ ■□ ■■ ―――――――――――――――――――――――――――― □■編集・発行:まぶちすみお □■解除:http://www.mag2.com/(マガジンID:0000058393) □■ホームページ: http://www.mabuti.net/ □■ご意見・お問い合わせ: office@mabuti.net □■ツイッター:@mabuchi_sumio